交通事故で慰謝料に困ったら弁護士に依頼するメリット

交通事故の慰謝料問題に困ったら、弁護士に依頼しましょう。 弁護士と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、交通事故の慰謝料の問題で弁護士を利用している方は多いです。交通事故や慰謝料の問題に強く，相談料無料の弁護士もたくさんいるので、気負わずにまずは相談することをおすすめします。

今回は、交通事故の慰謝料問題で弁護士に依頼することのメリットやデメリット、さらに実際に弁護士を利用する方の割合や、弁護士に依頼する判断基準もご紹介いたします。交通事故の慰謝料問題でお悩みの方は参考にしてください。

交通事故で慰謝料に困ったら弁護士に依頼する5つのメリット

交通事故後、慰謝料を請求する必要がある、また慰謝料を支払う必要がある場合、

• その金額が適切なのか
• 現実的に支払える金額なのか
• 治療などに十分な費用なのか

などを総合的に判断することは難しいです。
そんなときに役に立つのが弁護士の存在です。
弁護士に相談することで得られるメリットを5つご紹介いたします。

1. 事故後の対応をお願いできる

交通事故に遭うと、加害者もしくは被害者との対応、怪我をした場合は入院や通院などの治療、保険会社との連絡など、しなければならないことがたくさんあります。

交通事故後は肉体的なダメージだけでなく精神的にも負担が大きいため、すべての対応を個人で行うことが難しい場合もあるでしょう。

そんなときに弁護士に相談すれば、面倒な手続き、やり取りなどをお任せできます。間違った対応をすることでその後さらにトラブルになったり、慰謝料や治療費で損をしたりという事態を防ぐことも可能です。

交通事故に詳しい専門の弁護士に依頼することで、豊富な知識や経験から正しい選択をとってもらえるでしょう。

2. 適切な慰謝料の金額が具体的に分かる

交通事故後の治療にかかる治療費は、その怪我の度合いによって変動します。その分慰謝料の金額も適切な数字を出さなければなりません。

交通事故の経験が少ない素人がこの金額を出すことは非常に難しいですが、弁護士に依頼すれば適切な慰謝料の金額が分かります。

交通事故の慰謝料にはある程度の相場がありますが、この中でも弁護士基準というものがあります。
弁護士基準で慰謝料を計算すると、予想していたよりも高い慰謝料を請求できたり、相場より高すぎる慰謝料を減額する交渉をしてもらえたりします。

また，一般の方には分かりづらいかもしれませんが，慰謝料というのは相手に請求する賠償請求のうちの1つの損害費目であり，慰謝料の他にも，治療費，休業損害，逸失利益などを請求することができる点なども注意が必要です。

3. 早期解決が期待でき精神的な負担が軽減する

交通事故を起こした相手も弁護士に依頼している場合は、こちらも弁護士に依頼することで弁護士同士でのやり取りを行うことになります。

双方の知識や見解を照らし合わせた上でより適切な対応、慰謝料の額面調整を行うので、交通事故を起こした本人同士で話し合いを行うよりもスピーディーに話が進みます。いつまでも交渉が長引いたり、感情的なやり取りになってしまうということを防げるでしょう。

第三者が間に立つことで、冷静な話し合いも可能となるので、早期解決に導き、双方の精神的な負担を軽減できます。

4. 法的な観点から相手に対抗できる

個人で交渉をすると、慰謝料の相場やその後のやり取りなどで不安な点がたくさん出てきます。しかし、弁護士に相談することで法的な観点からアドバイスを受けられます。

裁判になった場合自分が有利になれるか、慰謝料の金額は相場に適したものなのかといったことも、専門知識が豊富な弁護士に任せれば安心です。

専門的な知識があれば本人同士でも交渉を行うことはできますが、弁護士を通しているという安心感は非常に大きなものです。相手にとっても、弁護士が話すことでより話を受け入れやすく、冷静な対応をしやすくなります。

5. 相談だけなら無料のケースもある

近年、無料で相談を受け付けてくれる弁護士事務所も多くなっています。
交通事故の対応や慰謝料について不明な点があるという場合は、この無料の相談サービスを利用してみましょう。

この無料相談だけでも解決に大きく近づく場合があります。
相談の内容によってはそこから本格的な依頼をする必要もあるでしょうが、その際も無料相談を踏まえたうえで、適切な事務所を選びやすくなります。

いきなり弁護士事務所に依頼をするのは怖いという方は、この無料の相談サービスを利用するのがおすすめです。

交通事故で弁護士を依頼することの3つのデメリット

交通事故の慰謝料問題は、弁護士を通して進めることをおすすめします。
しかし、弁護士に相談するメリットが複数ある一方でデメリットについても確認しておかなければなりません。
弁護士に依頼することで発生するデメリットをご紹介いたします。

1. 弁護士に依頼する際に費用がかかる

弁護士に依頼する最大のデメリットは、費用がかかるということです。
自分ですべての交渉を行った場合費用はかかりませんが、弁護士の専門的な知識、交渉を得る場合は依頼料を支払わなければなりません。

小さな交通事故の場合やこちらの過失が大きい場合などは、結果的に費用の方が高くなり、費用倒れになる可能性もあります。
弁護士に依頼する前に、あらかじめどれくらいの費用がかかるのか、慰謝料と合わせても損失が大きくならないかどうかを確認しておく必要があるでしょう。

ただし，最近では弁護士費用特約が普及してきていて，これを使うことで実質的には弁護士費用の負担なく依頼できるケースも増えています。交通事故被害にあった場合には，自分や自分の家族が弁護士費用特約に加入しているかどうかを必ず確認しましょう。

2. 依頼する弁護士事務所選びに手間がかかる

弁護士に依頼する場合、たくさんある弁護士事務所の中からより適切な弁護士事務所を探す必要があります。

弁護士事務所はどこも同じような分野を取り扱っているというわけではなく、それぞれに得意な分野、不得意な分野があります。交通事故なら交通事故の対応に特化した弁護士事務所を探さなければなりません。

交通事故の度合いや用意できる費用の限度額などを照らし合わせた上で、より自分のニーズにあった弁護士事務所を探す手間がかかるのはデメリットといえるでしょう。この弁護士事務所選びに時間がかかるとその他の対応が遅くなり、トラブルに繋がる可能性もあります。

3. 依頼をしても引き受けてもらえないこともある

弁護士事務所の選び方はさまざまですが、間違った弁護士事務所を選ぶと依頼を断られたり、適切な対応をしてもらえないこともあります。

依頼・相談をする前に、ホームページなどで交通事故の対応実績があるかどうかを確認する、保険会社などにすすめてもらった弁護士事務所を利用する、といった対策をとることで依頼を断られるという事態を防げます。

交通事故で実際に弁護士に依頼する割合は31％

交通事故などで実際に弁護士に依頼をする割合は、どれくらいなのでしょうか。

これは交通事故に限定されない調査ですが，内閣官房が行った調査によると、弁護士への相談を考えたことがあるという方は21％、その中で実際に依頼した方は31％という結果が出ました。^[注1]
潜在的に弁護士に依頼したいと思っている方は多いものの、実際の依頼にまでは踏み切れない方が多いというデータが出ています。

弁護士に依頼しなかった理由としては、弁護士の探し方がわからない、弁護士に依頼する費用が支払えない、自分で解決できると思ったからなどの理由が多いようです。

[注1] 内閣官房：法曹養成制度改革顧問会議 法曹人口調査報告書(平成27年）付属資料
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hoso_kaikaku/pdf/4siryou.pdf

弁護士に依頼する判断基準を3つ紹介

弁護士に依頼するかどうかの判断基準は交通事故の度合いや個人の知識などにもよりますが、多くの方はどのような基準で弁護士への依頼を考えているのでしょうか。
よくある判断基準をご紹介いたします。

1. 弁護士に依頼しても費用倒れにならない

まずは弁護士への依頼料と慰謝料を照らし合わせて、依頼料の方が高くならないかどうかを考えてみましょう。
せっかく高額な慰謝料を受け取れたとしても、その分弁護士に依頼する費用が高くなってしまっては費用倒れになってしまいます。

また、慰謝料を支払う側だとしても想定していた金額よりも高くなってしまわないか注意する必要があります。

2. 弁護士費用特約に加入している

自動車保険、損害保険の中の弁護士費用特約に加入していれば、自己負担なく弁護士に依頼できます。
保険会社が弁護士の依頼料を支払ってくれるため、費用を気にせずに相談可能です。

ただし、保険会社によって上限があったり、保険の内容に弁護士特約が含まれていなかったりする可能性もありますので、一度保険の内容を確認しておきましょう。

3. 無料で相談ができる

近年、無料で弁護士事務所に相談する方の数は増えています。
無料で相談できるかどうかというのは、弁護士に依頼する判断基準のひとつになりつつあります。

初めて弁護士に依頼する際、その費用が適切なのか、きちんと対応してくれる弁護士事務所なのかは不安な点です。
事前に無料で相談することで、弁護士の対応や具体的な内容を把握でき、実際の依頼につながりやすくなります。

交通事故の慰謝料の悩みは弁護士に相談しましょう

交通事故の慰謝料問題を弁護士に相談するメリットやデメリット、さらに実際に依頼する人の割合やその判断基準についてご紹介いたしました。

弁護士に相談することで、より問題を解決しやすくなる、適切な慰謝料を計算できるなどメリットはたくさんあります。一人では解決できない、またトラブルを避けたいという場合は、弁護士に相談してみましょう。

無料の相談サービスを利用することで、より弁護士事務所を利用しやすくなります。